「お待たせ」

彼とのドキドキの初デート。
そこに現れたのは、彼。と、彼のお母さんだった。

「あなたが新しい彼女？ ふ〜ん」

頭の先からつま先まで、舐めるように見る彼の母。
その横で完全に正気を失っている彼。
そう、彼の母親は毒親だった。

最初に違和感を持ったのは、大学で就活の話をしていた時。

「俺、公務員しか許されてないんだよね」
「許されてないって、誰に？」
「親に」

その時はまだ、ただ単に厳しい親御さんなんだなぁと思っていたのだけど…

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