「じいちゃん」振り返った祖父の顔は、インクを被せたような赤…#4
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編集部コメント
爺さんは、生前の癖だった特徴のある咳をして、
ぎこちない動作で後頭部を掻きました。
「じいちゃん」
Yさんがそう呼びかけると、
爺さんはのそりと立ち上がり、振り向きました。
気のせいか、振り向きざま、
爺さんの輪郭線がぐにゃりと歪んだように見えました。
振り向いた爺さんの顔は、
インクを被せたように赤かったのです。
感動作だと思っていたのに…裏切られました…。
ほっこりした瞬間、恐怖をぶつけてくるのは反則です…。
